2015年3月例会『うかうか三十、ちょろちょろ四十』『現代版・イソップ「約束…」』

とき
2015年3月9日()

1日2回公演

ところ
アルファあなぶきホール 小ホール
『うかうか三十、ちょろちょろ四十』
井上ひさし
『現代版イソップ「約束…」』
田辺聖子
演出
井上幸子

井上ひさし・田辺聖子、東西作家の共演!! 人間をみつめる深い洞察力を持つ両作家。そのユーモアと風刺に溢れた物語を人形劇でお魅せします。


『うかうか三十、ちょろちょろ四十』

スタッフ

井上ひさし
演出
井上幸子
美術
若林由美子
音楽
マリオネット (湯淺 隆・吉田剛士)
照明
阿部千賀子
効果
宮沢 緑
舞台監督
栗原弘昌

ものがたり

東北の、とある村はずれ――美しく賢い村娘・ちかに恋をした殿さま。お付きの侍医とお忍びでやってきて、おずおずと想いをうち明けるものの、つつましく暮らすことだけが望みの娘に、あっさり振られてしまいます。

東北弁を巧みに使った台詞と、マリオネットの哀切な音楽を織りまぜながら、人形による悲喜劇が展開されます。

原作

井上ひさし
当代随一の作家・劇作家。
初出は『悲劇喜劇』(1958年、早川書房)で、発表時の作者名は本名の井上廈(ひさし)。当時作者は24歳、活字になった初めての戯曲である。

『現代版イソップ「約束…」』

スタッフ

原作
田辺聖子(講談社刊『私本・イソップ物語』より)
演出
井上幸子
脚色
井上幸子
美術
若林由美子
音楽
マリオネット(湯淺 隆・吉田剛士)
照明
三上つとむ
効果
宮沢 緑

ものがたり

奸智にたけた狐と、おろかで粗暴で純情な狼を中心に、老いた羊、若いムジナ、中年の月の輪熊が、物語を織り成していきます。

スピード社会、情報化社会に、生きる――生き延びる――抱腹絶倒の人形劇。

原作

田辺聖子
恋愛小説などを中心に活動し、第50回芥川龍之介賞など数多くの文学賞を授与されている。文化勲章受章者。

「人形劇の魅力」再び、お届けします!

再び呼んでいただき、嬉しい限りです。今回は、「牡丹燈籠」の舞台に比べ規模は少し小さくなりますが、人形劇の魅力がそれぞれギュッと詰まった2作品です。

「うかうか三十、ちょろちょろ四十」は、井上ひさし氏24歳の時の作品で、1958年度芸術祭脚本賞の奨励賞を受賞。初めて活字となった記念すべき戯曲です。プークでは、「金壷親父恋達引」のご好評に応え、井上ひさし作品の第2弾として2000年に初演しました。満開の桜の下で繰り広げられる悲喜劇です。

現代版イソップ「約束…」は、風刺とユーモアに溢れた田辺聖子氏の「私本・イソップ物語」を基に、奸智たけた狐と愚かで粗暴で純情な狼を中心に人形劇化しました。スピード社会、情報化社会に生きのびる動物たちは、私たち人間社会の鏡でもあります。「抱腹絶倒」しつつ、ほろ苦さのある悲喜劇です。「牡丹燈籠」のスタッフ(演出・美術・音楽)でお贈りします。乞う、ご期待!