1日2回公演
井上ひさし・田辺聖子、東西作家の共演!! 人間をみつめる深い洞察力を持つ両作家。そのユーモアと風刺に溢れた物語を人形劇でお魅せします。
東北の、とある村はずれ――美しく賢い村娘・ちかに恋をした殿さま。お付きの侍医とお忍びでやってきて、おずおずと想いをうち明けるものの、つつましく暮らすことだけが望みの娘に、あっさり振られてしまいます。
東北弁を巧みに使った台詞と、マリオネットの哀切な音楽を織りまぜながら、人形による悲喜劇が展開されます。
奸智にたけた狐と、おろかで粗暴で純情な狼を中心に、老いた羊、若いムジナ、中年の月の輪熊が、物語を織り成していきます。
スピード社会、情報化社会に、生きる――生き延びる――抱腹絶倒の人形劇。
再び呼んでいただき、嬉しい限りです。今回は、「牡丹燈籠」の舞台に比べ規模は少し小さくなりますが、人形劇の魅力がそれぞれギュッと詰まった2作品です。
「うかうか三十、ちょろちょろ四十」は、井上ひさし氏24歳の時の作品で、1958年度芸術祭脚本賞の奨励賞を受賞。初めて活字となった記念すべき戯曲です。プークでは、「金壷親父恋達引」のご好評に応え、井上ひさし作品の第2弾として2000年に初演しました。満開の桜の下で繰り広げられる悲喜劇です。
現代版イソップ「約束…」は、風刺とユーモアに溢れた田辺聖子氏の「私本・イソップ物語」を基に、奸智たけた狐と愚かで粗暴で純情な狼を中心に人形劇化しました。スピード社会、情報化社会に生きのびる動物たちは、私たち人間社会の鏡でもあります。「抱腹絶倒」しつつ、ほろ苦さのある悲喜劇です。「牡丹燈籠」のスタッフ(演出・美術・音楽)でお贈りします。乞う、ご期待!